Office 2013 RTを見てみる(1)全体

Surface RTを始めとするWindows RTにプリインストールされているOffice 2013 RT。
海外の製品と日本ではどの辺が異なっているのか、この点をまず整理していきたいと思います。

概要

Office 2013 RTの概要ですが、現在日本で販売されている市販のOffice 2013 Home and BusinessからOutlookだけ除かれた製品群になります。
詳細はOffice 2013 RTの製品概要を確認してください。

※なおWindows RTでメールやスケジュール機能を利用する場合、プリインストールされているメールアプリ、カレンダーアプリを利用する形になります。

インストールされている製品

現在、Windows RTにインストールされているOffice 2013 RTは2種類存在します。

  • Office 2013 RT
    日本でインストールされているエディション
  • Office Home and Student 2013 RT
    日本以外でインストールされているエディション

上記2つのエディションは、製品構成(Word/Excel/PowerPoint/OneNote)は同じものの、利用できる範囲が異なります。日本で利用できるOffice 2013 RTは商用利用(仕事とかで使用)が可能ですが、海外で展開されるOffice Home and Student 2013 RTは商用利用が出来ない形態になっています。
日本の場合、OfficeプリインストールPCの比率が他国に比べて圧倒的に多いため、商用利用も可能なライセンス形態にしたようです。

※ASUS TF600Tには、最初「Office Home and Student 2013 RT Preview」がインストールされていますが、Windows Updateを通じて「Office 2013 RT」に変更されます。

使える機能

使える機能に関しては、基本機能やテンプレートなど市販されているOffice 2013とほとんど変わりません。

使えない機能

では、使えない機能は何があるでしょうか。
公式のページでは詳細な内容が書かれていますのでそちらで確認いただくとして、概要として以下のような機能制限があります。

  • マクロ、フォーム、アドインは使用できない。
    セキュリティの観点から悪意あるプログラムを動作させないためにマクロやフォームおよびサードパーティーが提供しているアドインは動作しないようになっています。
  • 電子メール送信機能
    アプリケーションからの直接ファイルを添付して電子メールを送信する機能は削除されています。
  • SkyDrive Sync統合
    Windows RTはローカルとSkyDriveの自動同期をサポートしていません。このため、Office Backstageビューを通してSkyDriveにアクセスし、ドキュメントの編集等を行います。
  • 数式エディター
    以前のバージョンのOfficeの数式エディターで作成された数式の編集をサポートしていません。表示はサポートされています。
  • Lyncからのファイルのダウンロード
    LyncはWindows RT版Officeでは提供されていません。そのため「Lync ファイルのダウンロード許可」コマンドが無効となり、Lync会議からのファイルや添付ファイルをOneNoteでダウンロードできなくなりました。

詳細を確認したい方は、マイクロソフトの公式ページOffice 2013 RT Previewのご紹介にある「Office 2013 RTで使用できないOfficeの機能にはどのようなものがありますか。」を確認してください。

画面構成

画面構成はどうでしょうか。スクリーンショットで見比べてみましょう。

以下のWord 2013のスクリーンショットはOffice 2013 RTです。

次にWindows 8でのデスクトップ版 Office 2013を見てみましょう。比較のため、同じファイル(このエントリー記事)を開いています。

解像度に差がある分、リボンの表示が若干異なりますが表示自体はほとんど同じであることがわかるかと思います。

まとめ

外見上の違いはほとんどありません。気にする必要もありません。大きな違いは先述したマクロが使えないなどの機能が削除された部分のみでしょう。
私みたいにマクロをまず使っていない人は全く遜色ありませんので気にせず使うことができると思います。

マクロがないと困るという人には、Windows RTではなくAtom搭載のWindows 8タブレットの方がよいでしょう。別途Office 2013を購入する必要がありますが、マクロをはじめとするフル機能を利用できます。

Officeを利用したいなと思っている方は、まずご自身の利用シーンを想定してからWindows RT版で問題ないのか検討する必要はあるかと思います。業務で利用される方は尚更でしょう。
マクロをはじめとする機能が必要なのかどうか。
アドインを利用しているのかどうか。
などなど、検討項目をしっかり確認したうえでご利用いただけたらと思います。

みなさんがWindows RT機を選ぶうえでの検討材料としていただけたら幸いです。

VSUG DAY 2011 Summer

今回は先日行われた『VSUG DAY 2011 Summer』に参加してきました。
参加人数的にもかなり好評のようで、100名ほど参加されていたようです。

VSUG DAYの概要、セッションの内容はこちらをご確認ください。
http://vsug.jp/tabid/228/EventID/17/Default.aspx

今回はUstreamによる配信もありましたが、あまり調子はよくなかったようです。
一応、全体のつぶやきの流れをtogetterにまとめましたので、各セッションの流れを把握されたい方は以下をご覧ください。
http://togetter.com/li/151572
twitter上のハッシュタグは「#vsug」あたりで検索してください。

全体の所感として、次のように感じました。

  • 午前のセッションに注目して来られた方が多かった。
  • Twitterでつぶやく人は少なかった。午前はそれなりにありましたが、午後はほぼ皆無で私以外はほとんど投稿がなかったり。おかげでtogetterのつぶやきチョイスもほとんど楽でしたが。
  • 皆さん、それ相応にメモっていたので、知識を吸収しようという方が多い。
  • HTML5とかいったら、すぐ「SLはなくなるの?」とか言ってるのは、両極端に物事を考えすぎ。もう少し落ち着け。
  • Mango良いよね。
  • WPFとSLはテクノロジーは似ていても、乗ってる土俵が違うからWPFがなくなるなんてないよ。WPFは.NETのサブセットです。SLはブラウザのランタイムです。
  • IPv6対応は、考える必要が出てきたよ。
  • Azure AppFabricは、面白くなってくるよ。
    ※私が知識を吸収するのは大変かもしれないです。
  • WP7開発では、ツールよりもドキュメントを日本語にして!
  • Azureはインスタンスを作成した段階で、課金対象だからインスタンスの削除を忘れずに。
  • Project ICHIGANよろしく。
    http://www.facebook.com/IT1gan
    9月頃に中間報告も含めてセミナーやる予定です。
  • Visio使わなきゃ損だよ。
  • Microsoft.Office.Excel.Interop使わなくても、Excel操作できるようにしちゃいました。
    http://www.ailight.jp/
  • デブサミ仙台よろしく。仙台から日本の開発者を元気に!
    http://codezine.jp/devsumi/2011?cid=dev2011_seevpicklink_home_1222
  • Hack For Japanよろしく。
    http://www.hack4.jp/
    次は7/23,30にやります。
  • 今回は、午後のセッションでは「#vsug」のハッシュタグでは、一人黙々とつぶやいていたこともあって、主催者様より非売品のIE9Tシャツをいただきました。
    改めて、ありがとうございました。

Office2010でドキュメント作成とか考えてみる

設計書などはほとんどWord2010Excel2010を使用して作成しています。元々WordとExcelを使用していたわけですが、最近はVisio2010も利用するようになりました。
Visioの強みはなんと言ってもフローチャートなどのチャート図をはじめとした業務系の図形作成に特化したところにあります。

Wordで仕様書の文書部分を担当させて、Visioでは概略図や必要なフローなどを作成してWordに埋め込み。Excelはもちろん表作成。DB設計などにはもってこいです。もちろんプレゼンの資料はPowerPointで作ったり。

ですが、今の常駐先のように小さいところで開発を続けて気になるのは、システムに必要なデータなどの仕様書は作っているけれど、各プログラムに対する設計書ってないよねってところです。これがないので、細かいところでデグレードしてるとかあってちょっとしたミスが多いです。
最近ではアジャイル開発が主流となって、一つのシステムを改造してはパフォーマンスアップさせていくことが多くなっていますが、その都度何かしらのドキュメントは残しておくべきです。
僕自身、もうかれこれ2年請け負ってる開発案件がありますが、最低でも要望と不具合のリストは残しています。これも残しておかないから(以下略)とかいう状況をずっと見ています。

と、閑話休題。で、Office系列のアプリケーションに関して一番の問題は、作り易い分、その高機能性ですべてをそろえようとすると、金額がそれなりのお値段になってしまうところでしょうか。Office2010 Professional + Visio2010 Standardだけでも家電量販店で10万円超えてしまいます。
ドキュメントを閲覧するだけなら以下のようなViewerもありますので、ご参考ください。
PDFで出力するという手段もありますけど、Viewerの方が再現性は非常に高いので、こちらを使用するのもお勧めです。アプリケーションを増やしたくない等の場合はPDF出力を利用するのが無難でしょう。